2011年01月17日

学校支援ボランティア等研修会

平成22年度 沖縄県学校支援地域本部事業 
学校支援ボランティア等研修会が開催されました。

学校支援ボランティア等研修会

※学校支援地域本部事業ハンドブックはこちら>>

平成23年1月14日(金)14:00~
場 所  沖縄県総合福祉センター ゆいホール
内 容 ・事例発表(ボランティア・コーディネーター・担当職員から)
主 催  沖縄県教育委員会
協 力 沖縄県学びをつくる研究会
対 象
「学校支援地域本部事業」地域コーディネーター、市町村教育委員会担当者、
学校関係者(校長・教頭・地域連携担当・ボランティア担当等)、
PTA、学校支援ボランティア、ボランティア団体関係者等、
県運営協議会委員、各教育事務所社会教育主事
→当日、120名の参加でした。


学校支援ボランティア等研修会
報告
●趣 旨
・「学校支援地域本部事業」に関わる地域コーディネーターや学校支援ボランティア活動者及び教員等が一堂に会し、事例発表等をとおして、地域と学校の連携の在り方や方策等についての理解を深める。
・地域コーディネーター、学習支援ボランティア、教育委員会担当者、教員等の資質向上や事業の充実に資する。

【内容】
事例発表、質疑応答、シンポジウム

事例発表①
うるま市立具志川小学校 ボランティア わかば会 会長 島袋房雄
・事業の経緯
 県の平成20年度学校支援地域本部事業の導入に伴い、うるま市では平成21年10月より事業申請をし、その事業が円滑に行われるように、うるま市学校支援地域本部事業実行委員会を立ち上げ、うるま市具志川小学校の一校で進めている。
・うるま市の学校支援地域本部事業実行委員会は13名で構成されている。教育部長、指導部長、学校長、教頭、(具志川小)、老人会、わかば会会長、こども会会長、PTA環境整備部長、ちゅら海代表(読み聞かせ)、社会教育主事、コーディネーター
・活動内容は
会議の開催(活動内容の検討、事業の理解と協力、活動の報告等)
 広報活動(ボランティアへの協力依頼のチラシ、生涯学習フェスティバルで展示発表)
・ボランティアの登録数は、保護者32名、地域の方 61名(中学生・高校生各2名ずつ含む)、合計93名。
・成果
【学校】
① 裁縫や習字、発声指導等、地域の方の経験者による指導のもと学習が充実した。
② 花壇等の手入れが日常化し、学校がきれいになった。
③ 地域との連携がスムーズになり、学校のニーズに対応した地域人材を効果的に活用できている。
【児童】
① 読み聞かせが楽しみである。
② ボイストレーニングにより発声が上達し、発表力も向上した。
③ こがねの杜がきれいになって、明るくなり陽が差してきた。
【ボランティア】
① ボランティア員になり、児童と接する機会が増え自分も元気になり学校に貢献できることに生きがいを感じている。
② 町なかでも、子どもたちから挨拶をしてもらうのがうれしく、「やめられないなぁ」という気持ち。

⇒課題
① 多様な人材登録のために地域(自治会)との連携が必要である。
② 学校支援の主な参加者(わかば会)は、高齢者が多く、継続するためにも後継者作りが必要である。

事例発表②

宮古島市立平良中学校区コーディネーター 上松朋子
・宮古島市は平成20年より実行委員会設置。
 ・平良中校区(平良中・平良第一小・南小)
 ・佐良浜中校区(佐良浜中・佐良浜小)
  ⇒3名のコーディネーターで支援
・朝の交通安全運動は予算化されている(帽子・ジャケットの支給)
・宮古島市の特色ある事例(伝統文化)
 ●十五夜のシーシャー(シーサー)づくりと十五夜の行事についての学習(南小)
 ●水泳教室(水温が18度以下にならない限り12月も実施)(平良中校区)
 ●クイチャー指導(佐良浜小)・・・クイチャー=伝統芸能
 ●ミャークヅツの講話(佐良浜小)・・・ミャークヅツ=伝統文化
 ●部活動の指導(平良第一小)
 ●ハーリーについての講話(佐良浜小)
 ●休日の花壇の水やり(佐良浜小・中)
・若い学校の先生に「少し手伝ったら次からもっとしないといけないじゃないか」という声に驚いた。
・大学生の層が島にいないことから、今年二月の取り組みとして、琉球大学からなるべく宮古島出身の学生に来てもらい、「知のふるさと納税(by琉球大学 背戸教授)」として、大学生との交流事業を行う。
・もともと地域と学校の連携など、出来ていた部分があるので、この事業(学校支援地域本部事業)により複雑になった部分があるかもしれない。

事例発表③

南風原町教育委員会 学校支援地域本部事業担当 山中安麿
・事業の経緯
 南風原町では平成21年度から学校支援地域本部事業に取り組んでいる。町内には2中学校、4小学校があり、2名の地域コーディネーターが中学校区ごとに分かれて活動している。
 対象校:南風原中学校区 南風原中学校・南風原小学校・北丘小学校
     南 星中学校区 南星中学校・津嘉山小学校・翔南小学校
・地域コーディネーターの活動(2名)
① 地域の方々に顔を覚えてもらう
② 学校の先生方に顔を覚えてもらう
③ 学校からの要望によってコーディネートしていく
 例:中央公民館ミシンサークルによるミシン指導
   ・・・学校のミシンの修理について助言があった。
    老人クラブによる昔遊び指導
    PTAによるプール監視・水泳指導
    地域住民による地域学習やキャリア学習等
    退職教員や大学生によるワンカラ塾(放課後学習支援)
④ コーディネート後の感想や意見のまとめ
授業に参加した子ども達、学校の先生、関わってくださったボランティア等
 ⇒手作り料理を作っての懇談会
  それぞれの学校での取り組みの紹介を通じて、より積極的な事業の活用を狙って実施。
  ボランティア参加者約80名、学校・行政関係者30名の会となった。

◆シンポジウム
テーマ「学校支援ボランティアの可能性と方向性」
◆コーディネーター 
琉球大学教育学部教授、沖縄県学校支援地域本部運営協議会 会長 井上講四
◆シンポジスト
 那覇市立石嶺中学校 校長 屋部 文幹
 那覇市立石嶺中学校コーディネーター 嘉数清美
 沖縄県学びをつくる研究会 会長 真喜志 昇
 沖縄県教育庁生涯学習振興課 学校支援地域本部担当 宇都宮 幸雄
学校支援ボランティア等研修会
・井上講四氏がインタビュアーとなり、4名に質問をしながら進める、インタビューダイヤログ方式で行われた。那覇市立石嶺中学校校長 屋部文幹氏からは「PTAと学校支援ボランティアとの線引きなんてする必要はない」と発言があり、今年度からの校長だが、この事業を積極的に進め、地域の人にどんどん学校に入ってもらっている様子がうかがえた。また、PTA事務を4年間経験している那覇市立石嶺中学校コーディネーター 嘉数清美氏からは「校長だけでなく、先生1人1人がボランティアを受け入れるように」との言葉があり、学校に頻繁に出入りする中で見えてくる、熱心な校長とは裏腹に学校の教員1人1人の意識向上を願う発言が目立った。沖縄県教育庁生涯学習振興課 学校支援地域本部担当 宇都宮幸雄氏からは本事業の成果と課題について発表があった。
●成果
 ・教員がより教育活動に力を注ぐことが出来るようになった。
 ・地域住民と子どものコミュニケーションが図れ、地域のきずなを深めることが出来た。
 ・地域の教育力を高めることが出来た。(生涯学習社会)
●課題
 ・市町村、学校単位での地域教育協議会の活性化
 ・地域コーディネーター役となる人材の確保
 ・コーディネーター、ボランティアの資質向上
 ・ボランティアの登録人数を増やす。



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Posted by 学振 at 11:57│Comments(0)研修会
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