2011年03月04日
3/3沖縄県社会教育主事等研究大会
3月3日(木)4日(金)に
1日目:あやかりの杜 多目的ホール
2日目:北中城村・中城村
大城スージーグヮー週末美術館(北中城村 大城区)
世界遺産「中城城址跡」中城視察見学(現地ガイド解説)
アーサ漁体験(北中城村渡口)
このような日程で開催されました。(※ 取材は1日目のみ)
主催は沖縄県社会教育主事協会で、今年は西原町でした。
(写真は西原町社会教育主事協会事務局 與儀さん)
●テーマ:「地域のリーダーの育て方」について
●趣 旨:県内市町村の社会教育に携わるものが一堂に会し、新たな社会的課題や地域の課題等について協議・情報交換をおこない、相互の資質の向上に努めるとともに親睦を深める。
【内容】
事例発表 各15分
<学校> 恩納村立仲泊小中学校 松尾 剛
<家庭・地域>北谷町栄口区自治会長 島袋艶子
<行政> 読谷村教育委員会生涯学習課 宜保健
◆<学校> 恩納村立仲泊小中学校 松尾 剛
学校教育と社会教育の連携と題し、事例発表があった。学校教育と家庭教育と社会教育の境目はないとし、また学校の中に社会教育が存在するとした。学校教育の抱えている課題の多く(不登校・いじめ・学力向上・生活習慣・コミュニケーション不足等)は家庭や地域にも大きく考えてもらいたいとも述べた。地域のリーダーを考えるときに、子ども会のリーダーは地域では活躍していても学校では目立たない存在である場合がある。教員は地域で活躍している子どものことを知らない現状がある為、社会教育主事には足しげく学校に通って、地域の子どもたちについて報告をしてほしいと述べた。
◆<家庭・地域>北谷町栄口区自治会長 島袋艶子
読谷村から北谷町に移り住んだ際、息子のためにも地域のことを、という思いから地域になじむように努力した。「自治会長」になって地域のために活動する中で、平和を願う朗読構成劇「かじふち」に力を入れた。「かじふち」は幼稚園児から85歳までの栄口区自治会の区民総勢50人が手作りで取り組んだ。地域の青少年が地域の活動やエイサーに参加するようになり、学校と地域の要望が一致し始めている。「家庭や学校で足りない部分は、地域で補えばいい」という思いで活動を続けている。
◆<行政> 読谷村教育委員会生涯学習課 宜保健
10年以上前から、読谷村社会教育関係団体の研修会を行ってきた。昨年は、社会教育関係団体(婦人会、青年会等、各団体)のメンバーを解体し1つのグループにして、これからの読谷村の理想と課題を出し合うグループワークを行った。北中城村の学校コーディネーターを手本にしている。学校の職員会議の最初の5分に、学校コーディネーターと共に参加し、地域のできることなどを教員に説明したり、学校に足しげく通ったりして関係を作っている。
各グループ毎に分かれて研究討議
6グループ各10名程度に分かれて、地域のリーダーの育て方について話し合った。
どのグループからも、数市町村を除き地域の各団体の後継者不足、引率者のなり手がいない、例年通りの活動にとどまるといった課題が多く出た。
子どもがいるところに人は集まってきている・そもそも地域のリーダーとは何をする役目なのか・活動をするには予算が必要、といった声も聞かれ、今一度地域の団体の仕組み、役割を見直す必要性が感じられた。
<指導助言:大城喜江子(NPO法人なはまちづくりネット 代表理事)> 那覇市繁多川公民館一部受託
公民館からは学校が持っていないであろう情報を持っていき、学校が「やっても負担にならない」と理解してもらえるような、例えば公民館の講座と学校の予算を組みあわせるなど、双方にメリットがある方法を考えている。地域の人とまずは信頼関係を築くことで、じわじわと人材バンクが出来てゆく。時々に、地域で頑張っている人を主役になってもらう場面を作ることはとても大切と話した。